ゴルゴ13の作者、さいとうたかを氏の逸話を一つご紹介。
さいとう氏は学生時代、もの凄い不良だったそうな。
先生の話なんか一切聞かない。
テストもいっさい手をつけず、毎回白紙で提出していたらしい。
ある日、先生に呼び出された。
『斎藤。お前が跳ねっ返りなのは分かった。』
『それなら自分が好きなようにやればいい。テストを白紙でだすのも構わない。』
『でもな、答案用紙に名前を書け。』
『名前を書かないと、誰が白紙で提出したか分からんだろ。』
『答案用紙に名前を書いて、テストを白紙で提出することに自分で責任をとれ。』
さいとう氏は、この先生の言葉で大変ショックを受けたらしい。ΣΣ(゚д゚lll)!
自分には責任がなかった。
甘ちゃんだった。
その後、さいとう氏は一流の漫画家となり、次々とヒット作を世に生み出す。
そのなかでも超人気シリーズとなったのがゴルゴ13。
ゴルゴ13は現在165巻まで発刊されている、長寿漫画。
主人公の名前は、みなさんご存じのデューク東郷。
謎の多い男である。
さいとう氏はのちに、対談でこう語っている。
『あの時、自分と真剣に向き合ってくれた東郷先生のおかげで、今の自分がある。』
ゴルゴ13の正体は、尊敬する恩師だった。