1月某日。
夜中に娘が起きて泣き出した。
2歳の娘は寝ぼけていたようで、泣きながらなにやら怒っている。
私がなだめていると、娘は興奮してバタバタと暴れだした。
次の瞬間、娘のおでこが、私の鼻っ柱にゴチーーン(。□。;)!!
『イダダダダダ・・・』
ベッドの上で身悶える私。
直感的に『折れた』と思った。
氷で冷やしながら鏡を見ると、鼻っ柱が赤く腫れあがっている。
『これは・・・』
『折れているのか?』
折れていたら、鼻は歪んでいるはずだ。
だが、歪んでいるのか、腫れ過ぎてそう見えるのかよく分からない。
とにかく冷やした。
鼻血はでていないうようだ。
その日は、鼻に冷えピタを貼って寝ることにした。
寝室へ戻ると
『とっとちゃん(父ちゃん)ゴメンね。』
『痛かった?』
と言いながら鼻をナデナデしてくる。
そのナデナデがまた痛い。
しかし、娘の前で醜態をさらすわけにはいかない。
私がこんなに痛いのに、娘はピンピンしている。
『大丈夫だよ』
と答え、強い父親像を演じきった。
(10分前は足をバタバタしてヒーヒー言っていたが)
次の日。
やや痛みがあるが、腫れは目立たなくなっていた。
折れてはいなかったようだ。
その日の晩に、39度を超える熱をだしたのを除けば、体調に問題はでなかった。
そういえば。
私に初めてビンタをした女性は娘である。
母親にも、嫁にもぶたれたことがないのに。
その時も娘は泣きながら暴れてビンタし、私のメガネが空を舞った。
しかし、ビンタは大丈夫だ。
殺傷力が少ないから。
目潰しと頭突きだけは注意しとかねば。
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