2月23日。
今日から35歳になった。
たしか『こち亀』の両さんと同い年。
男盛りである。
おととい、田舎で法事があった。
実は父方のお婆ちゃんの葬式は、偶然にも私の誕生日におこなった。
誕生日がくる度に、ばあちゃんを思い出す。
きっと自分を思い出してもらうために、ばあちゃんが微調整したに違いない。
その数年後。
母方のお婆ちゃんの葬式も、偶然にも私の誕生日になった。
ここまでくるとサプライズ感さえある。
数ある孫のなかで、2人のばあちゃんが私を選んでくれたのだ。
『年に一度は、ばあちゃん達を思い出せ』
という2人のばあちゃんの粋な計らいだろう。
私は生まれてから、お爺ちゃんを見たことがない。
父方も母方も、お爺ちゃんは早くに亡くなっていたのだ。
だから、私にとって2人のお婆ちゃんは特別な存在である。
ばあちゃんは2人とも89歳で、家族に囲まれて静かに逝った。
大往生というやつだ。
私がこの日この世に生をうけたのは、両親がいてくれたおかげである。
両親のお父さんお母さん、さらにそのお父さんお母さん・・・
誰ひとり欠けても私は存在しかった。
だから先祖というのは尊い。
これから先ずっと、自分の誕生日がくるとお婆ちゃんを思い出し、先祖へ手を合わせる。
ばあちゃん。
見ててくれ。
35歳も頑張るよ。