今日は長女の保育園の運動会であった。
運動会の始まる前に、前哨戦があるのをみなさんご存じだろうか。
別名、おやじ運動会。
種目はシンプルなかけっこだ。
おやじ運動会は、普通のかけっことは違う特別ルール。
おやじ運動会は、朝早く来た人から順番に、保育園の入り口の前へ並んでいく。
おやじ運動会は、スタートラインが保育園の入り口である。
おやじ運動会は、頑張って朝早く来た人が優位なのだ。
おやじ運動会は、みんな一斉に朝の8時にスタートする。
おやじ運動会のスタートの合図は、保育園の門がひらいたとき。
私は前日にヨメからの任命をうけ、我が家の代表として、おやじ運動会に参加する運びとなった。
運動会のスタートは9時。
保育園の開門が8時。
私が保育園の入り口に到着し、列に並んだのが7時20分。
まだ40分もある(ーдー;)
私の前に、すでにライバル親父たちが並んでいる。
親父だけでなくママも多い。
先頭から大人の数だけ数えたら、私は13番目。
大丈夫。
この数ならギリギリ脚力で逆転できる。
重ねて言うが、まだ40分もある。
独りで40分待たなければならない。
たぶん、先頭の人は6時半くらいには到着している。
おやじ運動会は孤独である。
孤独に耐える忍耐が要求される。
おやじ運動会は、忍耐と脚力というおやじの総合力が試されるのだ。
今日の予想最高気温が29度。
今回は生後2か月の次女を連れての観戦となる。
だから、遊具の前に陣取り、日陰のポジションを死守したいのだ。
サバイバルを勝ち抜く術は心得ている。
容赦しないことだ。
もうすでに水面下では駆け引きが始まっている。
先頭に並んでいたママに
『あんらぁ~。久しぶんり~( *´艸`)』
と声をかけて、そのまま列に割り込むご婦人がいた。
容赦ねぇ~Σ(゚д゚ノ;)ノ
なるほど。
こんな技もあったか。
このご婦人は脚力や忍耐ではなく、度胸と演技力でこのサバイバルを優位に進めているのだ。
そうこうしている間にもう8時。
保育園の先生が運動場の門を開けにやってきた。
親父たちも手に汗握る。
私は自分に言い聞かせた。
情けは不要。
勝負に徹するのだ。
取り乱したら恥ずかしいとか、
必死こくと恥ずかしいとか、
譲り合うとか、
そんなのでは敗北する。
開門を直前に、うしろに並んでいた人たちも列を乱して、一気に門の前に詰めてきた。
並んでいた意味ないじゃん。
Σ(゚д゚|||)
容赦ねぇ~Σ(゚д゚ノ;)ノ
そして開門。
いざ、おやじ運動会、かけっこスタート。
みんな容赦ない。
子供を置き去る。
押し合う。
人の靴を踏む。
なんて当たり前。
だが私は日本男児。
そのようなことはしない。
あくまで脚力勝負。
私が容赦なく使うのは脚力。
インコースから、みんなが通らない砂場を走り、一気に親父たちを抜き去る。
ごぼう抜きだ。
そして、ササッとゴザを広げ、お目当ての場所をゲット。
昨晩ヨメと綿密に打ち合わせした場所を、ドンピシャで獲得した。
ここなら日陰があるし、ビデオもバッチリ撮れる。
娘よ。
見たか。
これが神田の韋駄天野郎(注)と言われた父の実力だ。
韋駄天(いだてん)とは足の速い神様
これで今日の私の役目は終了。
と油断していた。
しかし、本当のおやじ運動会はまだ終わっていなかった。
その話はまた次回。。。