高知では全く友人とつるまない私。
週末も仕事だというのもあるが、友人と飲みに行くのは年に一回くらい。
毎月東京へ勉強に行けば、そんな人付き合いの悪く、内気で小心者の私でも仲間ができるものである。
スクールが土曜・日曜とあるのだが、私はもちろん土曜に一泊する。
京都から来ているS先生も私と同じく宿泊組。
そんなS先生と、夜は飲みに行くようになった。
東京名物の立ち飲みというやつだ。
こんな狭い店内に、よくこんなに人が入るなといつも感心する。
その立ち飲みでは、私が仕事の質問をしまくって、S先生からアドバイスをもらうのだ。
S先生はとても有り難い存在である。
静岡でカリスマ的な人気を誇るH先生にも、講義の休憩中は便所に行かせないくらい足止めさせて、いろいろ聞きまくる。
本部スタッフのO先生も気心の知れた存在で、なんでも教えてくれる。
そしてなんといっても、学長のご子息であるM先生。
年齢は私と同じだが、M先生の仕事に対する姿勢・実力・人間性のすべてが尊敬に値する。
私が人生で出会った人間のなかで、最も凄い人間である。
スクールの講師はM先生が務める。
私は一番最初に会場へ乗り込み、教壇のすぐ前の席を陣取る。
かじりつくように講義を聴き、M先生の時折放つギャグも聞き逃さずノートにメモする。
まわりから見れば、きっとウザいヤツだろう。
しかし、私は東京で出会った彼等の力を借りてレベルアップしている。
私は彼等が大好きで、尊敬している。
だからこそ、
だからこそ、
彼等を全員ブッ倒す。
そう決めた。
絶対にブッ倒す。
彼等に追い付いて、追い越してさらに上を目指す。
いつまでも『教えて』『教えて』というスタンスだと彼らのようにはなれない。
ブッ倒すつもりでいないと、彼らと共に歩んでいく存在にはなれないのだ。
そういうスタンスで東京に乗り込まないと、彼等には勝てないし、一流にもなれない。
M先生は、日本のカイロプラクティック界のトップに長年君臨する御父上を毎日
『ブッ倒す』
と思いながら仕事をしているに違いない。
そうでないと、あそこまで仕事に厳しくなれないと思う。
敬うだけでなく、同業者をライバルだと思うからこそ、お互い切磋琢磨するのだ。
そして、その業界は発展していくのだ。
この仕組みは部活に似ている。
仲間でありながらライバルなのだ。
全員が試合にでられるわけでなはい。
だからまわりをブッ倒す気概がないと、日の目を見ることは決してない。
なあなあになり過ぎてお互い緊張感がなくなると、きっとそのチームは弱くなる。
私にとって東京の仲間は、敬うべき存在であり、有り難い仲間であり、ブッ倒すべきライバルなのだ。
強力なライバルがいるからこそ、
そしてそれをブッ倒そうと思う自分があるからこそ、
大きく成長するのだ。