前回勉強会で東京へ行ったその夜。
京都のS先生と飲みに行った。
ひょんな事から
『下の子の夜泣きがひどい』
と話をしたら、S先生が
『そしたら赤ちゃんの矯正したらいいよ。』
と教えてくださった。
鍼灸の世界に小児鍼というものがあるように、カイロプラクティックの世界にも赤ちゃんの矯正が存在する。
しかし、そんなものはよほどの達人先が行うもので、今の自分には無縁だと思っていた。
だがS先生は小児矯正の研究をされているらしく、関西ではセミナーも開いているらしい。
『夜泣きが治ったら奥さんも喜ぶよ。』
というS先生の殺し文句も背中を押し、くわしく矯正の方法をお伺いした。
人間の背骨がズレる原因は、姿勢や事故だけではない。
あの狭い産道を通って世に誕生するまでに、赤ちゃんは頭蓋骨や背骨にかなり負担がくるらしい。
とりわけ頸椎(首の骨)がズレやすいのだ。
そうなると、自律神経の切り替えがうまくできなくなり、夜泣きがひどくなるとか。
たしか、自然分娩で産まれた赤ちゃんの大半に頸椎のダメージがある。
というデータも存在する。
東京から帰ってきたのは日曜の夜。
もう遅かったので、ヨメや子供はすでに寝ていた。
土日と私のいなかった間、3歳の長女と8カ月の次女のお世話を一人でしていたヨメは大変だったに違いない。
私も疲れていたので、お風呂にはいってすぐ寝ることにした。
長女の寝相が悪さは四国でもトップクラスである。
寝返りをうつとき、右向きから左向きになる、という軸回転ではない。
へそを中心に、時計回りに体を回転させるのだ。
一晩で何回転するのだろうか。
時計でいうと3時50分くらいのときがたまらない。
長女の頭が(短い針)3時を指すとき、足は(長い針)10時の方向にくる。
そう。
となりで寝ている、私の顔がある位置だ。
一晩に何回も私の口に、長女の足がはいってくる。
さて話を戻して。
東京から帰った日、夜中に次女が泣き出した。
2日間家を空けていたので、せめて私が次女を寝かそう。
と抱っこしたものの、なかなか寝付かない。
寝てもベッドへ降ろそうとすると、また泣き始める。
抱っこした状態から、少し傾けるとセンサーが働き、『ビクッ』っと起きるのだ。
しかたなく次女を抱っこしたまま寝ることにした。
しかし、戦場(ベッド)は新たな局面を迎えていた。
長女がちょうど3時50分になっていた。
つまり、私の枕に長女の足が乗っかっていた。
次女をベッドに降ろして、長女を動かそうと試みるが、次女は泣くし長女は抵抗する。
泣き叫ぶ次女。
抵抗する長女。
起きないヨメ。
クソォ (|| ゚Д゚)
クソォ щ(゚Д゚щ)
私はある決断をした。
『明日絶対に次女を矯正しよう。』
ついでに長女も矯正しよう。
寝相が治るかもしれん。
その日は次女を抱っこしたまま、長女を足で押して動かし、私と次女の寝るスペースを確保した。
翌日。
矯正するぜ。
矯正する場所は頸椎1番。
矯正する方向を慎重に決めて、決行。
矯正といっても『ボキッ』とまではしない。
『キュッ』と首に刺激をいれるくらい。
するとあら不思議。
その日からピタッと夜泣きがなくなったのだ。
矯正をした翌日。
次女の体中に赤い発疹がでてきた。
顔にも背中やお尻にも。
これは好転反応というやつだ。
身体が不要な毒素をだすよう、反応しているのだ。
赤ちゃんに限らず、初めて矯正を受けた人は好転反応がでる割合が比較的多い。
矯正を受けた次の日に、
猛烈に眠くなる人。
トイレへ頻繁に行く人。
目ヤニがたくさんでた人もいる。
人それぞれ反応が違うのだ。
ヨメは次女を小児科へ連れて行った。
(私は好転反応の説明をしていなかった。)
病院では
『風邪が治った証拠』
と言われたそうな。
とにかく発疹の見た目は凄いが、次女はいたって元気で発疹が痒いわけでもなさそうだ。
矯正して一週間で発疹はほぼキレイになくなった。
それにしても、俺って凄い。
カイロプラクティックって凄い。
人間のもつ自然治癒力って凄い。
そう再確認した出来事だった。
人間のもつ体の神秘は、もはや神のみぞ知る領域である。
はたして、次女の夜泣きは本当に治ったのか。
私が熟睡して気づいてないだけなのか。
もはやヨメのみぞ知る領域である。