私の人生を大きく変えた人間を二人あげるとすれば・・・
一人は高校時代の部活のライバル。
彼に勝つために、ありとあらゆる努力をする術を身につけた。
彼とは勝った時の喜びと、勝負の厳しさをお互いに学び合った。
私の人生を大きく変えた、もう一人の人間。
それは中学時代の担任のY先生。
Y先生は、おちゃめで涙もろく、美人でかわいくて、熱くて優しい人であった。
Y先生は凄い人だ。
金八の100倍はすごい。
絶対に人を否定しない。
人を受け入れるバケツが、底なしに広いお方であった。
そんなY先生が先日、ひょっこり店を訪ねて来てくださった。
実はいま来てくれている患者さんがY先生と友達で、うちの店を教えてくださったのだ。
Y先生と会うのは、中学を卒業して以来21年ぶり。
Y先生。
会いたかった。。・゚・(ノД`)・゚・。
私はY先生に伝えたいことがあった。
高校から自分が変わったこと。
中学のときバスケ部では補欠。
勉強もできなかった。
自分に自信がもてなかった。
中学時代、とても冴えない奴だった私に、Y先生はいつも目を輝かせて励ましてくれた。
その励ましのおかげで、私は高校からブレイクした。
高校の陸上部ではインターハイで活躍した。
勉強も卒業式のときに県から表彰されるほど頑張った。
すべてY先生のおかげである。
私はY先生のおかげで学びの多い、充実した高校生活をおくった。
Y先生にそれを早く報告したかった。
先生に早く『凄いね』と褒めてほしかった。
しかし、報告に21年もかかってしまった。
21年の時を経て、先生にお褒めの言葉を頂いた。
誰と会っても動じない私だが、21年ぶりにY先生と会った私は完全に舞い上がっていた。
先生は『うん。うん。』と私の話を聞いてくれた。
実は、私にあの高校をすすめてくれたのはY先生だった。
『あきらは足が速いき、あの高校の陸上部にはいったら?』
たったこの一言で、私はあの高校への入学を決めた。
あの高校では、華やかな経験だけではなかった。
ドン底にも落ちた。
そして、ドン底から這いあがる術を身につけた。
勝負の世界が非常だというのも知った。
しかし、これだけの努力をすれば、これだけの成果が得られる。
というのも自分の肌で体感できた。
『努力すれば夢はかなう』
この言葉を映画や本で知るのではなく、自分の肌で体感できたのだ。
これが私の支えとなっている。
社会人となり、経営者となった今でも、うまくいかないときは外の環境のせいにしない。
自分の努力の仕方に問題がある。
そう思うことができる。
だから、あの高校の陸上部にはいることを勧めてくれた先生には、感謝の気持ちでいっぱいである。
先生に会ったとき。
『先生、オレ高校で頑張ったがで!』
と言うと、先生は
『あんたは中学から頑張りよったわえ。』
と言ってくださった。
その言葉が、私には嬉しくて嬉しくて。
有り難くて。
泣きそうであった。
先生は絶対に人を否定しない。
高校時代の私の活躍を認めてくれつつも、
芽のでなかった中学時代の私も肯定してくれた。
先生は相変わらず先生だった。
いつかまた。
先生に褒めてもらえるように、すんごい治療家になろう。
そうだ。そうしよう。