さかもと整体院から、坂本カイロプラクティックへ店名を変える。
当然のことながら、看板や名刺・ホームページ・アドレスまで変えねばならない。
かなり手間のかかる作業である。
まずは、デザインや看板を作ってくれる業者さんを探すことから始めねばならない。
これが一番厄介なところ。
デザイナーの腕の良し悪しもあるけれど、自分との相性だったり、人によって金額が一桁くらい違ったり。
デザイナー選びは大変なのだ。
だから、店名変更は延び延びになっていた。
ある日、
『よし。今年の8月1日までに変えるゾ。( `ー´)ノ』
と決断した。
その翌日、頭が痛いとTさんがうちのお店へやってきた。
パソコンで毎日長時間デザインの仕事をしていて、頭が痛くなるのだという。
『なんのデザイン (・・? 』
と聞くと、
『名刺や看板のデザインをつくるデザイナーさんだそうだ。』
これは神のお告げである。
この人に、新しい店名のデザインをしてもらいなさい。
というお告げである。
そこからは、Tさんと打ち合わせを繰り返した。
『カイロプラクティックは高尚なものではなく、身近で親しみやすいものであるべきだ。』
『だから、書体はポップな感じで可愛くしたい。』
『動物病院みたいな感じかな。』
と私は申した。
しかし、出来上がったものを見たらしっくりこない。
『もっと締まった感じ。』
『もっと力強い書体で。』
『もっと頼りになりそうな雰囲気をだしたい。』
と最初とは正反対の要望を唱えた。
Tさんは私が優柔不断なやつだと見抜いたらしい。
次からは私が指示したものとは別に、2つ3つ案を持ってきてくださった。
『線はもう少し太めで。』
『もうちょい。これとこれの中間くらい。』
『やっぱり最初のやつに戻して。』
かなり細かい指示をだし、それが2転3転することが多々あった。
Tさんは辛抱強く、私に振り回されてくれた。
私がデザイナーだったら、こんなクライアントは
ちゃぶ台をひっくり返して、
胸ぐらつかんで、
往復ビンタをするだろう。
でもTさんは辛抱強かった。
自分で決められないときは、ヨメに意見を聞いた。
『こっちの色の方が、落ちついてて良いやん。』
と背中を押してもらうと、安心した。
こうしてようやく完成したのである。
当初、自分がイメージしていたものとは似ても似つかない。
それほどカッコイイものができた。
Tさんには感謝感謝である。