今年もやってきた。
娘たちの保育園で行われる運動会。
大人になっても、なんだか運動会はワクワクする。
運動会の朝は早い。
おやじ運動会、第1部があるからだ。
運動会の開始は9時。
保育園の開門は8時。
だが早い人は朝6時から並んでいる。
早く並んで良い席を獲るためだ。
私は6時から並ぶほど甲斐性はない。
いつも7時半に並ぶ。
私の前には行列ができている。
8時になった。
保育園の門が開く。
おやじ運動会ヨーイドン!
おやじ達が一斉に走る。
走る。
私は前に並んでいたおやじ達を一気にまくっていき、今年もお目当ての場所をゲットした。
さて、9時になり本物の運動会開始。
プログラム1番。
いきなり4歳の長女のかっこだ。
小運動会では、他の子に半周差をつけて1番だった。
と、ジイバアから結果報告を受けている。
私も期待が膨らむ。
話は前日に戻る。
お風呂で長女の髪の毛にトリートメントをつけた。
もちろん、髪の毛をサラサラにして、走るときの空気抵抗を減らすためだ。
『明日は一番やね。(^^)v』
『頑張ってね。(^^)v』
と言うと、
『なんで一番にならんといかんが (・・?』
と長女に聞かれてしまった。
一番がカッコいいやか。
と答えるのが精一杯だった。
嫌な予感がした。
長女のかけっこが始まった。
一番アウトコースにいた長女は、スタートで出遅れて、そのまま2位でゴール。
やはり。
『勝ちたい』という意気込みがなければ勝てないのだ。
去年と同じく、まだ競争という感じではない。
グランドを一周走っただけ。
長女たち年少に比べて、年中になるとみんな一生懸命走る。
それが年長ともなれば迫力が違う。
一番になれず、泣いている子もいる。
父が背中で語らなければならぬ時がある。
それが今日だ。
プログラムの最後にある保護者リレー。
ここで本気の父を見せるしかない。
長女と次女との親子参加競技を終え、プログラムは終盤へ。
いよいよ保護者リレー。
別名おやじ運動会の第2部が始まった。
去年は転ばないように、ゆっくり走った。
接戦でなければほとんどのお父さんがそうする。
しかし、走った後の充実感はなかった。
そんななか。
去年はあるお父さんが全力で走り、観客席に飛び込むくらいの大転倒をした。
私は彼から人生の在り方を学んだ。
走るときは全力で。
倒れるときは前のめり。
今年はやるぜ。
誰よりも本気で走るぜ。
転ぶのなんか恐くないぜ。
リレーがスタート。
我が赤組が大きくリードしたまま、私までバトンがまわってきた。
緑組とは半周差くらいあるだろうか。
だが、私は全力疾走した。ε=ε=(怒゚Д゚)ノ
全盛期のボルトを彷彿とさせるほどの快走。
実況アナウンスが
『お父さん、早い!早い!』
と言ってくれた。
それだけで、私は満足だった。
私の全力は娘に届いただろうか。
家に帰ってビデオをみた。
現場では分からなかったが、長女はかけっこの時、いつもと違う表情だった。
一生懸命の顔だった。
精一杯走ったうえで、2位だったのだ。
長女の一生懸命な顔が嬉しかった。
長女は踊りも全力で踊る。
体操だって手を抜かない。
こういうところは真面目なのだ。
長女には
『踊りもかけっこも一生懸命やったね(*^^*)』
と沢山褒めてあげた。