人生には大事な袋が3つもあるという。
給料袋。
堪忍袋。
そしてお袋だ。
さらに、人生には3つの坂があるらしい。
上り坂。
下り坂。
そしてまさかだ。
その『お袋』が『まさか』をやらかした。
毎度のことではあるが、今回もひどい。
お袋とは私のおかんのことだ。
おかんからクリスマスプレゼントを頂いていたので、長女にお礼の電話をさせていた。
そのとき事件は起こった。
おかんの声も私にはバッチリ聞こえる。
おかん『今日はサンタさんが来たかね?』
長女『うーんと・・・。』
おかん『お父さんが、またサンタさんになっちょった?』
長女『んん?(゜o゜?)』
おかん『お父さんが赤い服着て、今年もサンタになっちょったかね?』
ここで私が急いで電話をとりあげた。
おかんには、
『お母さん、子供にそんなことを言ったら困りますよ。』
という旨の内容を、もっとバイオレンス風に、巻き舌で怒鳴って伝えたのである。
今からサンタに変身して登場する予定だったのに。
長女には『お父さんがサンタなが?』と昨日言われて、誤魔化したばかりなのに。
状況はますます厳しくなった。
しかし、たとえ敗色濃厚だとわかっていても、男には避けられない戦いがある。
それが今日だ。
1歳の次女は早々と寝てしまったので、お相手は4歳の長女のみ。
私は書斎でサンタに変身し、長女とヨメの待つリビングへ出陣した。
サンタ『こんにちは~(*^^)v』
サンタ『サンタだよ~(*^^)v』
長女は私の顔をジーッと見ている。
でも大丈夫。
サンタの衣装に加え、鼻付きのパーティ用メガネで顔を隠している。
長女を抱き上げた。
すると、髭や帽子やメガネを引っ張ってのけようとするので、手をパシッと払いのけた。
長女『お・お父さん?(゚д゚?)』
サンタ『ち・違う。サンタ。(゚Д゚;)』
ヤバい。
私はプレゼントを渡し、そそくさと退散した。
さらに事件は続く。
書斎で衣装を脱いで、畳んで袋へいれていた。
そのとき長女が書斎にはいってきた。
長女『お父さんやんか~( *´艸`)』
私はババッと衣装を隠し、部屋から長女を追い出した。
次の日。
長女がニヤニヤしながら
『お父さん、サンタさんになってくれてありがとう』
( *´艸`)
だってさ。