うちのお店へ来る前に、他の整体や整形に通っていたという方は多い。
そんな方々からよく聞く話がある。
『首がストレートネックだから、寝る時にタオルを円柱状に丸めたものを枕代わりにして寝なさい。』
と通っていた先生に言われました。
なるほど。
タオルを首の下に敷いて、首の反りを作ろうという考え方ですな。
またある人は
『ビール瓶にタオルを巻いて、首の下に敷いて寝なさい』
と指導されました。
ビビビ・ビ・ビール瓶て・・・
んなアホな。ォオ~!!(゚Д゚ノ)ノ
それで楽になったか聞くと、やはり肩こりや頭痛が改善されたわけではない。
江戸時代の拷問じゃないんだから。
ストレートネック(首の反りがない状態)は首単体の問題ではない。
骨盤や腰椎の丸み・背中の過剰な反り・またはネコ背などを補うためにストレートネックになっているのである。
もっとシンプルに言えば、腰が丸まっている状態を、首をストレートにしてバランスをとっているのだ。
家が傾いていて、窓が開かなくなったとすれば、窓の修理をしてもその場しのぎとなる。
まず柱を正さなくてはいけない。
ゆがんでいる場所だけに囚われてはいけない。
そもそも、家を支える地盤がまっぐではないかもしれないのだ。
ひざが痛い人も同じ。
ひざ単体を見て、右の半月版が潰れているとか、左がねじれていると言って治療しても、根本的には良くならない。
土台となる骨盤のねじれを整えない限り、ひざへの負担を減らすことはできない。
まさに木を見て森を見ず。である。
よくお客さんで、
『次々と枕を買ったけど合わない。』
という人がいるが、その場合は枕が悪いのではない。
首が悪いのだ。
必死に枕を探しているあなた。
首に柔軟性があれば、たいていの枕で合うはずである。
決してビール瓶に行きつかないように。