『2016年中にテクニックを完成させるぞ。』
と、意気込んでいたが完成しなかった。
技術の世界に完成なんてない。
そうじゃなくて、一通り不自由なく使いこなせるというところの完成だ。
目標は後ろ倒しとなった。
2017年中に・・・
完成の『か』の字も見えなかった。
2018年中に・・・
どんどん遠ざかっていく気すらする。
40歳までに・・・
まだダメだ。
今年度中に・・・
ダメだった。
自分の作った期限を次々突破していく。
40歳という、これ以上ない区切りすら間に合わなかった。
私は悩んだ時、本を読む。
ここ数日で10冊くらい読んだ。
そのなかでキラリと光る本があった。
イメージ力を鍛える。
という内容の本だ。
映像でイメージすることで、記憶力や運動能力が向上するらしい。
1582年本能寺の変。
この年号を一発で覚えられる語呂合わせは
『イチゴパンツ本能寺の変』だそうだ。
信長が本能寺で切腹するとき、
『しまった。今日に限ってイチゴパンツだった。無念。』
と言って切腹するようなイメージをするのだそうだ。
この映像をイメージすることで、年号を忘れることはない。
記憶力だけでなく、身体を使うことでも映像をイメージするのは応用できるらしい。
『イメージすることで、脳が自然に最適な身体の使い方を選んでくれる。』
なるほど~ !(゚Д゚ノ)ノ
矯正の時に、
『関節面の形がこうなっていて、』
『こういう歪みがあって』
『ここにコンタクトして』
『ここの関節を正しい方向にもってきて』
『コンタクトは外さないように肘を下げて』
『指先を関節面に合わせて』
『そのまま重心を落として』
『この方向に矯正する』
頭のなかで、骨の形から関節の動き方まで、詳細な映像をイメージして夜な夜な練習してみた。
すると、なんだか今までよりも手応えを感じる。
少しだけ光が射してきた。
よし。
いけるぞ。
まだまだ大丈夫。
大きな節目はまだある。
平成が終わるまでに。
令和が始まるまでに。
必ずテクニックを完成させる。