お父さんだけ、晩御飯が一品多い。
なんてもう古い。
昭和の風景だ。
子供がホテルの朝食を食べている頃。
お父さんだけ朝早く並び、コンビニのおにぎりをかじる。
これが令和スタイルだ。
兵庫の旅、3日目。
この日はキッザニア。
キッザニアとは子供達が職業体験できる施設だ。
朝早く並ばないと、人気のお仕事は待ち時間が半端ない。
私は朝早く起きて、ホテルからダッシュしてキッザニアに到着。
このとき5時50分。
もしかして、私が一番に到着して並ぶところを間違えていたらどうしようと心配していた。
だか、取り越し苦労というやつであった。
到着した瞬間にどこに並ぶかは明確であった。
すでに30人〜40人の列である。
6時半の時点で私の後ろに70人の列。
みんなご苦労様である。
8時にヨメさんとお子ちゃまと合流。
9時からキッザニアがスタート。
第1希望のパン屋さんで、うちの子達はクロワッサンを作った。
お次はマジシャン。
子供達によるマジックの披露はとてもヘタだったけれど、ヨメさんと私は自然と笑顔がこぼれた。
盛大な拍手をしたかったけれど、ビデオを回していたので、片手で自分の頬っぺたを叩いて拍手した。
それくらい、なんだか感動した。
うちの子はパン屋さんかマジシャンになる気だろか。
まだ世の中にどんな仕事があるのか、子供はほとんど知らない。
ファイナンシャルプランナーをとって、シニア世代にガン保険のコンサルティングをしていきたい。
なんて具体的な職業観があるわけではない。
今はただ、楽しめばいい。
自分は何が楽しいか、気づけば十分だ。
待ち時間も、子供が制服に着替えている間もフル回転した。
ヨメさんと交代で、今どこのお仕事が空いているかリサーチした。
私とヨメさんは足が棒になりながらも歩ききり、多くのお仕事を体験できた。
病院のお仕事体験で、4歳の次女が赤ちゃんの人形を一生懸命にお世話している姿はなんだか幻想的で目頭が熱くなった。
劇場のお仕事でダンスを稽古して、キッザニアの街をダンスして回っている7歳の長女は終始ご機嫌だった。
リサーチではゴールデンウィーク中は3から4個しか出来ないと書いてあったが、うちは7個できた。
子供たちも途中で疲れたとも言わず、最後まで、時間ギリギリまで遊びきった。
今まで行ったどこのテーマパークよりも楽しそうであった。
家族4人とも達成感に満たされた。
長女と、次女とも、もう一度この地に帰ってくると固い約束を交わした。
今までで一番充実したゴールデンウィークだった。