次女が夜、なかなか寝てくれない。
保育園の年長なのだが、まだたっぷりお昼寝をしているからだ。
いまだ寝かしつけてあげねばならない。
私が寝かしつけるときには、なぞなぞを幾つか出し合うのが通例となった。
シャレた親子である。
次女『時計は時計でも、動かない時計はなーに?』
父『ほっ(とけい)き』
父『どや?』
次女『ブー(●`3´)=3 おもちゃの時計』
うーん。ほっとけいきの方が良い回答な気がする。
父『朝になると叫ぶお花はなーに?』
次女『チューリップ』
次女『ひまわり』
父『朝になったらガオーって叫ぶがで?』
次女『あ。分かった。たんぽぽ!』
父『正解はあさがお。』
父『よしっ。寝るでっ。』
次女『傘は傘でも開かない傘は?』
父『かさぶた』
次女『ブー(●`3´)=3』
父『水かさ』
次女『ブー(●`3´)=3』
次女『正解は おもちゃの傘。』
うーん。モヤモヤする。
とても寝られない。
父『いつも文句ばっかり言ってる動物はなーに?』
次女『えーと。キリン』
次女『うーん。カンガルー』
次女『分かった!コアラ!』
父『ブー。正解は牛。』
次女『なんで牛なが?』
父『モーモー鳴くやろ?』
分かった!コアラ!と確信した根拠が知りたい。
なかなか二人とも正解がでない。
父『よしっ。もう寝よう。また明日ね。』
次女『パンはパンでも、食べられないパンはなーに?』
父『うーん。アンパンでもないし。食パンでもないし・・・』
次女は悩んでいる私をみてニヤニヤしている。
父『カレーパンでもないし・・・フライパンなわけないし・・・』
私はチラッと横目で次女を見た。
次女のニヤニヤが一瞬こわばった気がした。
答えはフライパンだ。
成熟した日本人なら、みんな知ってるなぞなぞである。
父『うーん。分かった。パンツや。』
次女『ブー(●`3´)=3 』
次女『答えはフライパンで~。』
私が不正解を言ってホッとした表情だ。
父『食べると美味しいのに、くさい野菜はなーんだ?』
次女『ゴーヤ』
次女『腐った野菜。』
うーん。ある意味正解。だが、なぞなぞには成立していない。
父『せいか~い。』
たまには正解にしてあげないと、次女も楽しくないだろう。
私は正解の白菜を、そっと胸におさめた。
父『お菓子なのに、真ん中が食べられないお菓子はなーに?』
次女『そんなんないろ〜』
父『あるよ。』
次女『チョコレート』
次女『飴』
次女『あ。分かったお団子』
次女『とうもろこし』
とうもろこしは良い回答だ。だがお菓子ではない。
父『正解は ドーナッツ。』
次女『す・す・すごい。』
次女の目が光った。
次女『本当や。Σ(°□°)⊃』
次女『真ん中がないき食べれん。』
次女『じゃあ次は・・・』
父『もうえいで。寝えや。』
次女『忍者やのに忍法が使えない忍者はなーんだ。』
さっぱり分からない。
さっき思いつきででた問題に違いない。
どうせおもちゃの忍者とかだろう。
考えるふりして寝てしまおう。
次女『お父さん。考えゆう?』
次女『ねぇ。お父さん?』
次女『忍者やのに忍法使えんがで。』
次女『ヒントいる?』
次女『お父さん?』
父『グー(。´-д-)。o○Zzz』
次女『おとーさん!』
こうして夜は更けていく。