みんな、自分のことを神経質だなぁと思ったことはないだろうか?
私はある。
しっちゅうだ。
でも、
『あなたは神経質だね。』
と言われるとシャクに触る。
みんなそれぞれ神経質な部分と大雑把な部分を兼ね備えていると思う。
『自分の場合は、その落差がほかの人より大きいのでは?』
という疑問があった。
なにかと苛々したり疲れてしまうこともあり、その原因をいろんな本で調べてみた。
勉強した結果、HPSというものがあり、私はこれに当てはまるんだと思った。
HPSというのは、とても繊細な人のこと。
人口の5人に1人がとても繊細な人だそうだ。
HPSの人のことを、ここでは繊細さんと呼ぶようにする。
例えば時間にルーズな人もいれば、時間に物凄くシビアな人もいる。
私は後者に当てはまる。
ある本に100問くらいの質問があって、それでHPS(繊細さん)かどうかを診断できるというやつがあった。
この本の診断の結果によると、私は繊細さんではないらしい。
人と一緒にいると、繊細がゆえに相手の感情が気になって疲れてしまう人もいるのだとか。
私はこれには当てはまらない。
私は他人に気遣いをできないし、相手に合わせて建前で話すこともない。
本にはこんな質問があった。
●自分の意見を言えない。
●否定されるとすぐ落ち込む。
●戦争映画を観たら、1週間くらい落ち込む。
●幼児誘拐などのニュースを観ると、1週間くらい憂鬱になる。
うーん。この辺はさっぱり自分に当てはまらない。
5感も繊細さんの要素があるらしい。
視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚とあるなかで、どれかもしくは複数が過敏な人がいるのだとか。
●視覚
人混みやスーパーなんかでも、一度にいろんな情報が飛び込んでくると疲れてしまう人。
私はこれは該当なし。
●聴覚
突然の音やノイズ音楽が気になる人。
私は聴覚は過敏な方だと思う。
電気屋で安く購入した扇風機が、首振りの時に「キキキッ」っときしむ音がして、どうしても気になって使えなかった。
電気屋では店内が騒がしくて、この音に気づかず購入してしまった。
嫁さんは全く音が気にならないと言っていたから、やはり自分の聴覚は過敏なんだろう。
●味覚
私は味音痴。味でうんちくを語ることはない。以上。
●嗅覚
私は匂いに鈍感過ぎる。これもなし。
●触覚
これである。
HPSの本を読んで、自分は他人より触覚が超過敏だと気付いた。
例えば男性用のパンツやズボン。
みんなあんなピチピチのパンツやズボンをよく履くよなぁと感心する。
私はパンツはゆったりしたもの。
ズボンはストレッチの効いたものしか履かない。
もうスーツを1日中着る仕事には戻れない。
ブラジャーやガードルをしている女性は、みんな凄い我慢をしているのだと長年思っていた。
しかし、自分の触覚が過敏なだけだった。
締め付け感が気にならない人が多数派なんだと、本を読んで気がついた。
私はピチピチ感や締め付け感がキライなのだ。
パワーストーンやネックレス、その他装飾品は、一切つけないし帽子も被らない。
理由はない方が楽だから。
腕時計はジョギングする時だけ。
以前ネットで購入したジャケットは、肘の辺りがチクチクするので返品した。
名刺を作る時はデザインもこだわるが、持ったときの紙質にもこだわる。
患者さんに使うフェイスペーパーは、日本中からサンプルを取り寄せて自分で試した。
そして触覚が良いものを選んだ。
みんなが私のように、フェイスペーパーのチクチク感やガサガサという音を気にすると思っていたからである。
でも私の肌が繊細なおかげで、良いフェイスペーパーを選ぶことができたのだ。
触覚が過敏なのは仕事に役立っている部分もある。
わずかな背骨の狂いを触知する。
肌の質感や筋肉の硬さで、体の状態がわかる。
これも、触覚が過敏なのが功を奏してるのかもしれない。
ちなみに、私は冷水を浴びるのが大キライ。
たぶん触覚が過敏だから。
真夏にサウナ入った後でも、冷水ではなく、ぬるま湯にして浴びる。
子供がお風呂で、イタズラで冷水シャワーを浴びせてきたら、大人の顔で怒る。
こうして自分の傾向が分かるだけで、対処法もあるし気が楽になった。
40を過ぎて、また自分の謎がひとつ解った。
自分の弱点だと思っていたものが、仕事に活かせているのも分かって嬉しかった。