久しぶりの墓参り。
母方の田舎に行ったのだが、過疎化のせいか田舎度合いが増していた。
県道から脇道に入ってさらに車で20分。
延々と曲がりくねった、ガードレールもない坂道を登る。
この先は、ウポポ族が石斧を持って我々に突撃してくるのではないか。
と思うくらい、道中が秘境化していた。
まるでジャングルだ。
小4の長女が、
『ここに住んでる人は大変やねぇ。』
と言ったくらいだ。
お墓に到着。
生い茂った雑草を家族で引っこ抜いた。
墓石を丹念に磨いた。
どうやら夢中で掃除していたらしい。
お気に入りの真っ白いポロシャツが、泥だらけになった。
その日の晩、洗濯しても泥のシミが残った。
墓参りなので、ビシッと襟付きの正装で来たのが裏目にでたようだ。
線香を備えていたら、火のついた線香が折れてズボンに落ちた。
お気に入りのネイビーのズボンにも、目立つところに、ばっこりと2つ穴があいた。
墓掃除の代償はあまりにも大きかった。
服は白、ズボンはネイビー。
これは坂本カイロプラクティックの正装と同じである。
ネイビーは高潔さや深い知恵、そして海を表す。
白は清潔感や信頼、そして雲を表す。
これが坂本カイロのイメージカラーである。
今日は、勝負服で墓前に立ったのだ。
ご先祖様に、ユニクロではない服も持っているんだアピールでイキって着たのが最後。
この有様だ。
家族で汗だくで掃除を頑張った。
チビ2人も草引きをしてくれた。
やっとお墓が綺麗になった。
先祖も喜んでいる。
嫁さんと娘2人が、先祖の墓跡の前で手を合わせているのを背後から見守った。
なんとも言えない、誇らしい気持ちになった。
『自分は一人前の大人になり、家族を連れてここへ来ました。』
と報告した。
天国にいるじっちゃんばっちゃん。
見ててくれよな。
おいら頑張るよ。
次の墓参りはユニクロで行こう。
そう心に誓った夏であった。