巻き巻きパーマ

 

4の長女が

 

『髪をバッサリ切りたい』

 

と言い出した。

 

 

前髪は嫁さんが家でチョコチョコカットするものの、それ以外は伸ばし放題で、2人とも腰近くまで髪が伸びていた。

 

 

 

1年以上美容室に連れて来ていない。

 

 

今までずっと姉妹ともポニーテールで決めてきた。

 

 

楽ちんだから。

 

 

 

 

 

 

長女はショートボブと呼ばれるところまで切りたいそうだ。

 

 

夜、嫁さんが長女にカットモデルの画像を見せて、念入りに髪の長さを確認していた。

 

 

 

 

 

ある日の日曜。

 

 

決行の日。

 

 

予約していた美容室に姉妹を連れて突撃してした。

 

 

 

4長女は肩の高さ。

 

 

1次女はポニーテールが出来るくらい。

 

 

 

 

長女の肩の高さというリクエストは、毛先が肩に当たって跳ねてしまう。

 

 

という美容師さんのアドバイスで、もう少し長めにカットしてもらった。

 

 

30センチくらい切っただろうか。

 

 

仕上がりはさすがである。

 

 

長さは全盛期の金八先生くらいである。

 

 

 

 

 

 

次女はポニーテールが出来るギリギリの長さにしてもらった。

 

 

それでも10センチくらいは切った。

 

 

美容師さんの粋な計らいで、仕上げにアイロンでパーマを当ててくれた。

 

 

パーマ液は付けていないので、お風呂に入るとストレートに戻ってしまうけど。

 

 

 

 

今日1日は、このエレガント巻き巻きヘアーを楽しめる。

 

 

次女はたいそうこの髪型が気に入って、

 

 

『モーツァルトみたいや (*´艸`*)

 

 

と喜んでいた。

 

 

 

2人並べば、セレブ風の金八とモーツァルトである。

 

 

姉妹ともに髪型が気に入ってニコニコである。

ヽ(●´∀`)○´∀`)ノ 

 

 

姉妹はポーズをとり、私は何度も写真を撮らされた。

 

 

 

 

 

 

豊かな時代になった。

 

 

私は小5までずっと坊主だった。

 

 

野球少年だったわけではない。

 

 

節約のためである。

 

 

 

 

いつも親父の作業場でバリカンだった。

 

 

姉も作業場で親父が切っていた。

 

 

2回に1回は切りすぎて、姉は泣いていた。

 

 

 

 

 

これは戦時中の話ではない。

 

 

平成元年頃の、我が家の話である。

 

 

それと比べたら、うちの子供たちはかなりバージョンアップしている。

 

 

 

 

 

その晩、次女と一緒にお風呂にはいった。

 

 

鏡をジーっと見ながら、

 

 

『髪の毛バイバイ』

 バイバイ(ヾ(´・ω・`)

 

と言って、

 

 

『エイッ』

 

 

と意を決して、次女はお風呂に飛び込んだ。

 

 

よっぽど、巻き巻きのパーマが気に入ってたようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうちょい大人になったら、本物の巻き巻きパーマを当てるが良いゾ。

 

 

父もその日を楽しみにしているゾ。