10月21日。
決戦の日。
私はおじさんになった現在でも、陸上競技場でトレーニングをしている。
この日は集大成となる陸上の大会である。
私がでるのは40歳以上の大会、香川マスターズ陸上。
8月に行われた高知マスターズでは、400mに出場した。
酷い暑さで、最後に足がつって意識もうろうのなかゴールした。
そのリベンジで香川に電撃参戦したのである。
6月徳島、8月高知、9月愛媛、10月香川。
明らかに高知が一番記録がでそうにないではないか。
そして、明らかに香川が一番記録がでそうではないか。
実は8月の大会以来、足がつりやすくなっていた。
なかなか足の張りが抜けない日々が続いた。
でも、香川の試合10日前から筋トレをやめて、ちょっとずつ身体が軽くなってきた。
高知マスターズは、記録を狙いに行き過ぎた。
あの猛暑のなか、前半から飛ばしていって最後は足がつった。
今回は前半リラックスしてはいって、後半上げていくプランだ。
その方が余計な力みがなく、自分の力が出し切れると思った。
私はもともと長距離選手。
出場する400mは短距離種目。
だから高知マスターズまでは、『スピードをつけるための練習』に特化した
高知で失敗したあとは、『狙い通りのスピードで走る練習』をしたてきた。
高松へいく途中、テンションを上げるために、数年振りにCHAGE&ASKAの『YAH-YAH-TAH』をCDで流した。
私も高速道路でY『AH-YAH-TAH』を熱唱して、この日の体力を半分ほど使ってしまった。
競技場に到着。
今回の競技場は屋島レグザムフィールド。
こんな都会の真ん中に競技場があるのか。
高知でいうと、イオンの横に競技場がある感じだ。
新しくて綺麗で、トラックが普通はオレンジ色が多いけど、目の覚めるようなスカイブルー。
最高だ。
ここで今日、走る。
気温もグラウンドも最高だが、風が強い。
旗がバタバタ踊ってる。
400mでいうと、バックストレート(100〜200m地点)が強い向かい風。
ホームストレート(300〜400のゴール地点)は弱い追い風か。
400mは最終種目。
他の選手がウォーミングアップを黙々とこなしているが、400mの選手はまだまだ出番が先だ。
帽子を深くかぶって寝っ転がる人。
ひたすらストレッチをする人。
野球やサッカーならチームメイトと談笑するかもしれないが、陸上にはそれがない。
みんな独り、自分の世界で時間をやり過ごす。
陸上は本当にストイックな競技だと思う。
さて、ぼちぼちウォーミングアップの時間。
軽いジョギングから始めた。
徐々にペースアップして、ダッシュを何本かいれた。
身体が軽い。
さて、いよいよレースの時間。
つづく