小学4年の次女がバドミントンを習い始めて2ヶ月。
親子バドミントンに電撃参戦が決まった。
次女はまだ10回も練習に行っていない。
私はバドミントン完全初心者。
さらに負けた保護者は、次の試合の審判までやるという重圧っぷり。
親子バドミントン当日。
体育館にバドミントンのコートが6つ。
みんなウォーミングアップしている。
『バシュン。バシュン。』
と凄い音を鳴らして打っている。
小学2年くらいでも、小さな体を目一杯使ってシャトルを打つ迫力には圧倒されてしまう。
うーむ。
場違いなところに来てしまったか。
私と次女もコートに潜り込み、アップを始めた。
次女はまずサーブがなかなかはいらない。
空振りも多い。
となりの親子は、高速でドライブの打ち合いをしている。
うちは『ポーン』『ポーン』と山なりに打ち合って、5回ラリーが続けば御の字だ。
ウーム。
強行出場したが、まだ時期尚早だったか。
ぼろ負けするのは仕方ないが・・・
次女が泣いてしまったり、もう試合に出たくないとか言い出したらどうしようと不安だった。
そんななか、2つ朗報がはいった。
まず1つ目。
私が初心者のため、審判ではなくラインズマンだけやればOKとなったこと。
2つ目。
今大会は、上級者のAグループと、下級生主体のBグループに分けて試合を行うこと。
もちろん私と次女はBグループだ。
ウォーミングアップで、あの鬼のようなドライブを打つ親子と対戦しなくて良い。
親子3組で1チーム。
それがBグループは7チームあって総当たりで順位が決まる。
私は正直なところ、試合よりも審判がプレッシャーであった。
それがなくなっただけで『ホッ』とした。
試合をしている人達に、迷惑だけはかけたくなかった。
他の人の試合を見ながら、一夜漬けで覚えたルールを確かめた。
父『ここで、点が入ったら2人が入れ替わって、サーブを打つ人は・・・フムフム。』
私は試合そのものよりも、ルールを知らないので、周りに迷惑をかけないか体裁ばかり気にしていた。
そんななか、
次女『おとーさん。試合まだぁ?早く試合したい~。』
次女はビビるどころか、純粋に試合を楽しみにしている。
なんという強メンタル。ッΣ(゚ω゚ノ)ノ
それに比べて、試合も審判も私は体裁ばかり気にしていた。
よし。
私も腹が決まった。
坂本親子 第1試合。
練習ではなかなか入らなかった次女のサーブが、ちゃんと相手のコートに届く。
なかなか点がとれない時間もあったけど、21対6。
負けはしたけど、試合の形にはなった。
第2試合21対10。
第3試合21対15。
かなり接戦にまで闘えるようになってきた。
試合中、シャトルが次女の方へ行く度に、次女の名前を叫んだ。
次女がキチンとレシーブを返す度に
『よっしゃ!』
『えいど!』
と父は声をあげた。
あとから次女に
『恥ずかしいきやめて。』
と言われた。
次女が試合毎に成長している。
上から打つレシーブは、ほとんど相手コートに返せるようになってきた。
ラリーも10回以上続くような時もあった。
この短期間で次女は、なにかコツを掴んでいた。
さて4試合目。
親子バドミントンの参加者は、親もバドミントン経験者がほとんどだ。
次の対戦相手は、お父さんがバリバリのバドミントンコーチ。
お子さんは、小さな1年生の男の子。
私は試合直前、次女にコソッと作戦を伝えた。
『子供の方を狙うでッ。』
私はどうしても1勝が欲しかった。
私と次女は、ひたすら1年生を狙って打った。
次女は、自分で本番に強いと言っていたが、本当にそうだ。
サーブのミスも少ないし、レシーブも難しい角度でなければほとんど打ち返せる。
それに対して、相手方の1年生はなかなかレシーブを打ち返せない。
次女の躍動で、少しずつ点差が開いて・・・
『セットカウント21対11で坂本ペアの勝ち。』
やたッ。
勝ったぞ~
次女と力を合わせて、
大人の作戦で、
1年生を狙って、
勝ったぞ~
これが正々堂々の男坂本じゃい。
5試合目6試合目は惜しくも敗れたけど、楽しい一日となった。
次女も、もっとバドミントンがしたいと言っていた。
良き一日だった。