中学1年の長女が、夏休みの読書感想文の本選びを一緒にしてほしいと言ってきた。
長女が学校でもらってきた、『中学生のおすすめ図書』という小冊子に目を通した。
夏目漱石、太宰治、芥川龍之介など文豪も揃っている。
ヘッセやスタンダールもある。
私の好きな重松清や宮沢賢治・
ほかにも作品名なら
15少年漂流記
精霊の守り人
などなど。
私は読んだ事はないけど、かなり面白いと人からおすすめされた本もある。
そのなかで、ひときわ輝いている本があった。
作者、森絵都の『カラフル』
生前に罪を犯した僕は、自殺をはかった中学生の体にホームステイして、自分の罪を思い出さなければならない・・・
ミステリー要素あり、思春期の悩みあり。
命の重みを描いているけど、ライトな感じやし。
面白そうである。
これを長女に推してみた。
長女『うーん。』
『僕らの7日間戦争』
父『じゃあこれは?』
長女『うーん。』
長女『ワタシこれが面白かった。』
『こんな本ないが?』
『それか、この作者で他の本ないが?』
そう言って、長女が見せてくれた本は
『君の膵臓を食べたい。』
であった。
著者は住野よるさん。
聞いた事あるゾ。
最近、大ヒットして映画化もされたやつだ。
タイトルからして、ホラー映画だろうか。
子供に見せても大丈夫な映画だろうか。
シリーズで、
『続・君の膵臓をもっと食べたい』
『僕はやっぱり肝臓を食べてみたい』
とかが出ているのだろうか。
内容を調べてみたら、病気の主人公と恋人がワチャワチャワチャ・・・
というやつだ。
わかった。
じゃあ、こういうやつを探してみる。
この日はこれでお開き。
その日の夜。
Amazonで膵臓食べたいの関連本を探したら、ザクザク似た内容の本がでてきた。
恋愛&闘病は10代の心をつかむのだ。
アマゾンで良さげな本をピックアップして、長女のLINEに送っていった。
●また、同じ夢をみていた
著者は住野よるさん。友達のいない少女、リストカットの女子高生、アバズレと罵られる女性・・・などなど。
●桜のような僕の恋人
だが二人の幸せは長く続かなかった。
●君は月夜に輝く
余命わずかな彼女に僕は・・
●一瞬を生きる君を、僕は永遠に忘れない
しかしある時、彼女が重い病と闘っていると知り・・
●余命1年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話
タイトルのとおり
●今夜、世界から君の記憶が消えても
一日ごとに記憶をなくす君と・・
●あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら
母親と喧嘩して家を飛び出すと、戦時中だった。
●六人の嘘つきな大学生
これは闘病とかやなくて、就活の内定の席をめぐって誰かが嘘をついている。というミステリー。
これは前から私が個人的に読んでみたいこの本で、こっそり長女のリストにいれてみた。
さーて。どの餌に喰いついてくるか。
2日後。
『おとーさん、見たでぇ。あれもえいしぃ、これもえい。』
『全部読んでみたい。』
太宰や夏目の説明文を読んでいる時より、恋愛&闘病の本は明らかに喰いつきが違う。
前者は感想文のために仕方なく読む本。
後者はすぐに読みたくて待ち遠しい本。
『六人の嘘つき大学生も面白そうやし…』
『どれにしよう・・・』
ちなみに長女は元々本が好きで、小学校では図書館での多読者ランキングでトップ争いをしていた。
ちなみに小学4年の次女は、学校の多読者タンキング3位だった。
『これにするぅ。』
長女が選んだのは、膵臓を食べたいの住野よるさんが描いた
『また、同じ夢をみていた。』
であった。
決め手は、表紙がカッコ良かったからだとか。
グッドチョイス。
背伸びして、文豪や名作にしても良かったけど。
まだ時期尚早だと感じた。
それはもう少し先かな。
長女と同年代の主人公が、悩んだり成長していく様を追いかける。
そんな本の方が、思春期の心に刺さり、得るものが大きいのではないかと思った。
この本が、長女の背中を押す一冊になってくれれば嬉しい。
ちなみに、森絵都さんの『カラフル』は自分用にこっそり購入した。
楽しみ♪楽しみ♪